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情報誌「常陽リビング」でお馴染みの辻肇一院長が、あなたの「今の悩み」が、「将来の不安」や「将来の病気」にならないために、特殊外来として診察しています。病気ではないから、と自己判断する前に、専門医に相談してみませんか?

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 漢方薬で痴呆は治りますか?


 残念ながら完全には治せません。古来から加齢に伴う症状や疾患の治療は重視され、約2000年前に書かれた中国の医学書には脳卒中の治療についての記載があります。そして、痴呆に相当すると考えられる“健忘”あるいは「善忘」「喜忘」「好呆」に対する治療についても書かれています。その中で「よく物忘れをする者は、必ず血流の停滞がある」というように血流と痴呆との関連についての記載があります。ご存知のように漢方では、症状や体質などを総合的に捉えて“証(しょう)”を診断し、一人ひとりの証に適した漢方薬を処方します。痴呆においても同様で、痴呆の症状だけでなく、その他の症状を考慮し、精神状態を含めた全身の機能の乱れを調整しながら治療します。“気虚(ききょ)”“気逆(きぎゃく)”“お血(おけつ)”などがそうです。“気虚”は生命エネルギーである気の不足した状態で、気力低下や食欲不振、胃腸機能の低下、全身倦怠感などが生じます。気虚を伴う痴呆は帰脾湯(きひとう)や加味帰脾湯(かみきひとう)がよいでしょう。また、痴呆によくみられるイライラや易怒、興奮、攻撃性などの症状が“気逆”です。胃腸が丈夫で赤ら顔、高血圧傾向の人には黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、胃腸は普通で頭重感、肩こり、めまいなどを伴う人には釣藤散(ちょうとうさん)がいいでしょう。この2つの漢方薬は血流の改善も期待出来ます。“お血”は血液のうっ滞の事であり、加齢に伴う動脈硬化もその1つの症状です。




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