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情報誌「常陽リビング」でお馴染みの辻肇一院長が、あなたの「今の悩み」が、「将来の不安」や「将来の病気」にならないために、特殊外来として診察しています。病気ではないから、と自己判断する前に、専門医に相談してみませんか?

>>辻肇一院長プロフィール

 


 肥満症・3
32歳の女性です。肥満症の薬物療法を教えてください。


 さまざまな治療法が無効な時に、食事療法を補助する目的で薬物療法がおこなわれます。作用機序から分類すると3種類の治療薬に分けられます。第一は摂食行動を抑制する薬剤、第二は基礎代謝を亢進させる薬剤、第三は経口摂取した食物、特に糖や脂肪などの成分が体の中に吸収されることを抑制する薬剤です。

現在わが国で保険適応が認められている「西洋薬」は、摂食行動を抑制するマジンドールだけです。しかし、BMI35以上の極度の肥満に使用が限定されています。わが国の伝統医学である「漢方薬」に目を向けると、意外なことに「肥満症」の適応症を有する保険適応の薬剤が存在します。それが、防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)です。

防風通聖散は、エフェドリンとカフェインを多く含み、基礎代謝を亢進させる作用があります。「白色脂肪細胞での脂肪分解作用に加え、褐色脂肪細胞を活性化させて、脂肪燃焼効果を発揮する。」という明確な薬理作用が、漢方薬でありながら科学的に証明されています(Yoshida,et,al:Int.J.Obesity,19:717-722,1995)。副作用も少なく安全な薬です。ただし、 薬理作用のある生薬であり長期間に渡り漫然と使用すると副作用が出現することがあるので必ずかかりつけ医の指示に従って服用して下さい。

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